建値決済は損失を回避するのに有効な手法だけど、実は使いすぎると全く勝てない現象に陥ります。
損失は減らせてるはずなのに、なぜか資金は増えない、、、
そんな経験をしたことのあるトレーダーは実は多くて、しかも原因がつかめない方がほとんどです。
そこで、この記事では「失敗しない建値決済」の使い方を解説します。
建値決済とは?

建値決済とは「エントリーしたポジションで決済する」ことで、大きく分けて2つあります。
1つ目は含み損建だった状態から、エントリーした価格まで戻ってきて逃げるように決済するパターン。
2つ目は含み益の状態で、損失になるのを防ぐ為に建値に指値を設定しておくパターンです。
今回はこの2つ目の「含み益からの建値決済」について考察していきます。
建値決済は上手く利用すれば良い戦法
含み益の状態で建値に決済ポイントを設置することにより、最悪でも利益0でトレードを終わらせられるので、損失が発生しないトレードが可能となります。
単純に資産が減る回数が減るので、長期的に見ても安定したトレードになります。
また精神的にもメリットがあります。
一度含み益が出た状態のポジションが含み損になり、最終的に損切りになるというのは単純な損切りよりも精神的にかなり辛いものがありますよね。
含み益がある状態で建値に決済ポイントを設定しておくことで、メンタル的にも余裕を持つことができます。
勝率が悪い人は建値決済の多用に注意!
以上のようにメリットがある建値決済ですが、多用しすぎるのは厳禁です。
特に「勝率が低いトレーダー」は利益が全く出なくなる恐れがあるので要注意です。
この事を分かりやすくする為に実際の数値で解説していきます。
※もちろんリスクリワードは人によって違うので、今回はリスクリワード1:1(利益量=損失量)を前提とします
例えば「勝率50%のトレーダーが建値決済をした場合」で考えてみましょう。
①勝つはずのトレードのうち半分のトレードで建値決済をする
②勝率50%×建値決済50%=勝率25%となる
(勝率25%、負け率50%、引き分け率25%)
つまり建値決済を取り入れてしまったせいで、
「損失は変わらないが、利益が減る」ことになり総合的に見たら損失量の方が多くなってしまうのです。
ごく単純な計算ですがこの結果から言えることは、失敗を防ぐ為にした建値決済なのに、実際は「取れるはずだった利益を取り逃がすという失敗をしてしまっている」ということです。
このことに気が付かないで、「負けないトレードになるから」という理由で建値決済を多用している人は要注意です。
建値決済での失敗を防ぐ対処法は2つ!

このような建値決済での失敗を防ぐ為の対処法は2つあります。
①ある程度含み益がでてきたら、半分の枚数のみ決済しておく
含み益が伸びてきた所で全ポジションを建値決済にするのではなく、半分を決済、もう半分を建値決済にする方法です。
こうすることにより、最低限の利益を確定することができるし、残り半分も損失になる心配はないので精神的にも余裕を持てます。
②利確ポイントを控えめに設置する
もう1つの方法が、決算の指値にしている利確ポイントを少し狭くする方法です。
例えば、元々の利確ポイントを100pipsに設定している場合は60pipsに減らしてみるといった感じです。
これにより「建値決済を設定する前に利確される割合」が高くなるので、利益を確保することができます。
特にリスクリワードを高くしようとする人ほどこの傾向が高くなると思います。
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